元風俗店長のプチ暴露＠風俗店での性病防止対策の実態【梅毒感染者超増加中】

俺（私）が性病に罹るはずないじゃん！！

自分の免疫機能に絶大な信頼があるのか、ただ単に無知なだけか、はたまた恐れゆえの虚勢なのか・・・

お金持ちにも貧乏人にも男にも女にも等しく猛威を振るうのが「ウイルス」というヤツです。

感染症法に基づく調査が始まって以来、増加傾向にあった梅毒という病が、コロナの影響で衛生意識が高まってい最中にもかかわらず、2021年に過去最も多い報告（罹患）件数になってしまいました。

風俗を語るうえで、避けては通れない「性病と風俗」という話題を本ページでは考察します。

元風俗店の店長として医療従事者ではないものの、一般の方とは比べてSTD（性感染症）の勉強は常にしてきました。

本ページでは「風俗の現場」という少々特殊な、しかしながら最も性病が蔓延している（させてしまっている）であろう風俗業界から見た現場の実態を紹介いたします。

風俗店は性病感染のメイン経路！？

性感染症（性病）の原因となる病原体は、精液・膣分泌液・唾液・血液などの体液に直接接触することで感染します。

等とのたまう人も過去に接したことがありますが、性病は粘膜接触すれば感染リスクはあるからな！！

と強く主張させていただきます。

古くは「HIVは生でホリホリするゲイが広めた！！」という

言いがかりに近いレッテルが張られ、大きな差別を引き起こしたことがある「性病感染経路」に関する話題ですが、LGBTだろうがノンケだろうが、他人と粘膜接触をする行為をすれば誰でも感染経路の一つになり得るということをまず知っておいてください。

その上で「風俗」が性病拡大の大きな要因の一つとなってしまっていることは疑いようもない事実であることは全くもって否定いたしません！！

風俗店が実施している性病予防対策

性病の感染経路の最たる要因であることは疑いようもない風俗店ですが、すべての風俗店で性病に対して予防策を講じているか？？

と聞かれれば「おそらくそうではない」と答えるしかない民度とリテラシーが低い業界ですが、幸か不幸か筆者が経験した風俗店はいずれもある程度の対策を講じていた店でした。

それらの店で実際に管理人が経験・体験したことを記載します。

定期的な性病検査

性病検査キット

検査頻度は店舗や検査対象の女性ごとに異なりますが、大体一ヶ月（もしくは15日程度）出勤したら、性病の初期症状があるなしに関わらず「性病検査キット」による検査を女性に受けてもらって性病の早期発見に努めていました。

もしその検査で何らかの性病に罹患していた場合は、医者に行って治療を受け、再検査で性病が治癒されたことが確認できるまで出勤停止とし、治療に専念してもらっていました。

感染者がさらに感染者を増やす「ピンポン感染」を可能な限り早期に発見することで性病の蔓延を食い止める手段を講じていました。

殺菌効果の高い石鹸・消毒薬を使う

多くの風俗店ではシャワーの際に使う石鹸（ボディーソープ）を女性が持参してくることは皆さまもご存じの通り。

その石鹸に殺菌効果の高いものを使うことによって、性病に感染するリスクを低減させ、性病に罹患してしまうリスクを多少なりとも抑える対策を実施していました。

ただ、この対応は気休め程度の物だったと思っています。

性病、特に初期症状に対して教育をする

正直これが一番効いていたと思います。

性病そのものに対する知識を教えることも重要なのですが、それよりも大切なのは

「性病になった時の心構え」

を女性に共有しておくこと。

たとえ病気にかかっても「スタッフでカバーし、病院まで送迎・付き添う」ことを女性に伝えていました。

性病に対する知識などは、学生の頃の保健体育の授業でさらっとやった程度に過ぎないというのは日本人のほぼ共通する体験かと思います。

私は3～4年くらい、風俗店の女性キャスト・スタッフに性病のことを教えてきましたが、男女問わず、皆ほぼ同じ程度の知識量でした。

今となってはHIVすら治療可能な病気になったように、医学は日々進歩しているので、

性病になっても放置しない限りは怖くない

ということを皆に教え、たとえ性病に罹ってしまった時でも「怖がらず」「隠さず」「迅速に」治療することが大切だということを「伝え」、店のためにも、本人のためにも性病罹患者は発見次第に、即治療を推奨する店である。

そんな店・雰囲気づくりをしていました。

次項では、実際に店の女の子が性病検査で引っかかっていた病気と、その初期症状を紹介します。

風俗嬢がよくかかる性病

前述のとおり、風俗店では働いているキャストを対象に月に一度程度の性病検査を「女性に実施してもらっている」店が大多数かと思います。（中には性病検査をまったくしていない店があるということも採用面接の際に聞いていました。）

その結果は店に共有されるのですが、そのなかで比較的に頻度が多く発生していた性病をまとめました。

※これはあくまで管理人の体感・経験に基づくランキングですので、参考情報程度に思ってください。

1位：クラミジア

出典：CDC Public Health Image Library

間違いなく風俗業界で一番蔓延している性病です。

運と客層が悪い女性は毎月のようにクラミジアにかかってしまっていた女性もいました。

NIID（国立感染症研究所）が発表している2000年～2020年を対象にした定点あたりの性器クラミジア感染症の報告数をみてみると

2002～2003年ごろをピークに減少してきており、2010年以降は横ばいとなっています。

出典：NIID　国立感染症研究所

性器クラミジアの治療から回復し、しばらく風俗の仕事をしたのちに喉クラミジアになってしまうというのも悲しき風俗あるあるです。

風俗未経験の女性でも知らぬ間に感染していた・・・というのがクラミジアの蔓延度合いを象徴するエピソードかと思います（泣

クラミジアの症状

クラミジアの代表的な症状を記載いたします。

すべての症状がでることもあれば、無症状ですらあるということもあり得るというのがクラミジアという病気の特徴です。

すこしでも体の不調を感じ「もしや・・・」と思うことがあれば病院へ通院することをお勧めします。

女性の場合はほとんど症状が出ないことが多いので、風俗で働く女性は定期的な検査を実施して、自分の体を守ることが重要です。

また最近では「喉（のど）」に感染するケースも非常に多くなっています。

喉クラミジアに感染した際の初期症状は「風邪」とほぼ変わらない、人によっては症状が出ないこともあるので、早期発見は困難です。

2位：淋病

出典：CDC Public Health Image Library

NIID（国立感染症研究所）が発表している2000年～2020年を対象にした定点あたりの淋病感染症の報告数をみてみると

2002～2003年ごろをピークに減少してきており、2016年以降は横ばいとなっています。

出典：NIID　国立感染症研究所

これは男性のほうが女性より奔放な性的活動にいそしんでいる

とも考えられますが、後述する「淋病における男女差の症状の違い」も大きな要因になっていそうです。

淋病の症状

淋病の場合もクラミジアと同様に性器だけではなく喉に感染することもあります。

初期症状もまたクラミジアと同様で、風邪と似た症状が「出たり・出なかったり」という具合なので、特に女性は定期的な検査が必要なのです。

3位：梅毒

出典：CDC Public Health Image Library

令和になって、梅毒に罹る人が激増している！！

と各機関から注意喚起されていることをご存じの方も多いかと思います。

私はコロナで自粛宣言が出てしばらくして風俗業界から足を洗ったので、「激増」を体感していません。

平成時代の風俗店における梅毒の状況は「2～3年に一回くらい性病検査で引っかかる」程度のレアキャラという認識でした。

出典：NHK健康ch

クラミジア・淋病の項目の時に紹介したグラフは定点あたり報告数でしたが、上図のNHK健康chさんからお借りしたグラフは「のべ報告数」がまとめられたものです。

2012年ごろから急角度で梅毒の報告件数が上がっていることが見て取れます。

クラミジア・淋病の報告件数が横ばいなのに比べ、梅毒の報告数が急上昇しているのは「異常」と言わざるを得ません。

梅毒の症状

梅毒は性器や全身の皮膚にできものができるのが特徴です。

しかも症状は放っておくといったんは自然に消えてしまうので、治ったと勘違いしてしまうことも多い厄介な病です。

その症状は感染の機会から3週間・3か月・3年をポイントに変化します。

出典：NHK健康ch

step
1第1期梅毒：感染から約3週間後

• 感染した箇所にしこりができる
• 痛みのないリンパ節のはれ

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2第2期梅毒：感染してから約3か月後

• 全身にあずき色の盛り上がりができる
• 手のひらや足の裏に発疹ができる
• ピンク色のあざ（バラ疹）が顔や手足にできる
• 肛門や性器周辺にイボができる
• 喉の奥が晴れる
• 頭髪・眉毛などが抜ける

step
3第3期梅毒：感染してから約3年以上

出典：JIN-仁-

• しこり（ゴム腫）ができる

※現在ではすでに梅毒の治療法が確立されているため、3期以降まで進行してしまうことは日本ではありません。

step
3第4期梅毒：末期症状

• 心臓や血管、神経に思い障害が出る
• 脳やせき髄にウイルスが侵入し、痴呆や神経障害を引き起こす
• 死に至る

医学の進歩のおかげで梅毒の治療は比較的容易に可能ですが、200年ほど前までは「死に至る病」だったのです。

暴露！！風俗店の性病対策は穴だらけ

上のほうで「風俗店も性病対策しているよ！！」と記載いたしましたが、実は結構穴だらけです。

風俗店長時代は、穴の存在には気づきつつも「売上」のことを考えるて、あえて無視していた「穴」のことをこの機会に暴露しようと思います。

暴露1：女性入店時の性病検査はやらない

風俗店において「女性採用」は死活問題につながる重要な業務です。

それ故に、面接などはイケメンのスタッフや、安心感を感じさせるオジサンスタッフ、店長にしか許されない店がほとんどです。

初対面の女性の緊張を解きほぐし、在籍させお金にする（働かせる）ために、スタッフは必死の努力をするのです。

そんな中で、採用してすぐの女性に退店してしまうリスクがある「性病検査」ってやらせると思いますか？？

少なくとも私はやらせたことはないですし、【採用する女の子はすべて性病検査をクリアしてからデビュー】という厳格なルールを定めている店・グループは一つしか知りません。

私が風俗店の店長だった時、当然面接や講習も実施していたのですが、明らかに講習で性病になってしまったケースが数件あります。またアソコから異臭がして講習を打ち切ったことも数回あります。

暴露2：性病に感染していた女性と遊んだお客様に連絡しないことのほうが多い

今の風俗店は「電話番号を店に伝える」ということがほぼ必須かと思います。

なので、性病に罹患してしまっている女の子と遊んだお客様に連絡し、お客様にも治療を促すというようなことも

「お客様情報をきちんと管理している店」

ならば比較的に容易なのですが、お客様管理が杜撰な店や面倒くさがりなスタッフが多い店ではそのまま無視するか、ブラック登録だけして終わりという対応の店も多々あります。

男性は女性に比べると性病の症状が出やすいので、異常に気付いたお客さんが勝手に病院行くだろう・・・

というメープルシロップよりも甘い考えで終わらせてしまうこともあります。

なので、症状が出にくい男性のお客様だと、性病を長期間放置することになってしまうことがあります。

暴露3：梅毒の検査キットって高いから・・・

店によって違いはありますが、性病の検査は働いている女性が負担することが多いです。

そして、性病の検査キットは保険が効かないため結構な費用が掛かります。

出典：STD研究所

検査キットの価格は上の図を参考にしてください。

本来であるならば一番下のタイプSで検査をすることが望ましいですが、価格をみると￥17,050円となかなかいかつい金額です。

これを例えば￥7,425円のタイプBで実施した場合、膣のクラミジア・淋病・トリコモナス・カンジダの検査は可能ですが、罹患数が多い喉クラミジア、喉淋病の検査をすることができないので、あまり意味がありません。

店経由で検査キットを購入すると、もうすこし安くなるかと思いますが、それでもタイプSのような内容を検査キットを購入した場合、一万円を切る値段は10年近く風俗店に勤務していた私でも見たことがありません。

また、2022年現在激増する罹患数で話題になっている「梅毒」ですが、検査キットで実施した場合でも「血液」を採る必要があり、多少の痛みと悩ましい金額の検査キット代がかかるので、膣と喉の検査項目をフルでやればOKというルールの店が多かったりします。

なかなか怖いでしょ！？

まとめ

2022年現在、シャレにならないほど増えている梅毒ですが、最も感染を広めているであろう要因の「風俗店」で店長を勤めていた管理人が考察する限り、当面は今のペース以上で増え続けるかと思います。

理由は、前述のとおりあまりにも穴だらけの「風俗店による性感染症対策」と、不景気に伴い風俗嬢になる女性が増加傾向である点です。

なかなか厳しい現状ではありますが、風俗愛好者の方は定期的な検査の実施を強くお勧めいたします。

各都道府県自治体にある保健所では「匿名」かつ「無料」で性病検査を受けることが可能です。

検査証明書がでないことが唯一の難点ではありますが、HIV、性感染症（クラミジア及び淋菌・梅毒）、肝炎ウイルス（C型肝炎ウイルス（HCV）・B型肝炎ウイルス（HBV））の検査も同時に無料で受けることが可能です。

風俗愛好者の皆さまは定期的な検査を受け、早期発見・早期治療を意識したスケベライフを送っていただければと思います。

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出典・引用

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